Regulation

シャンパーニュ2026年ヴィンテージ、猛暑を受けてアルコール度数13%超を特例許可

フランス当局は2026年10月28日、夏の熱波を理由にシャンパーニュ(Champagne)の2026年ヴィンテージに限り、アルコール度数13%超を認める特例令を官報に公示しました。

公開日

何が起きたか

2026年10月28日、フランス政府はジュルナル・オフィシエル(Journal officiel、官報)に政令を公示し、シャンパーニュ(Champagne)の2026年ヴィンテージに限り、アルコール度数が13%を超えることを特例として認めました。この措置は、同年夏に発生した熱波の影響を受けたシャンパーニュ生産者たちが9月初旬に申請したことを受けて講じられたものです。対象となるのは2026年収穫のアッサンブラージュ(assemblage)を用いて2027年にリリースされるワインです。

なぜ重要か

シャンパーニュのアペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ(AOC)規定においてアルコール度数の上限は長年にわたり産地の個性を規定する根幹のひとつでした。今回の特例は、気候変動がもたらす極端な気象条件がその規定を変容させつつあることを明確に示しています。猛暑によって糖度が上昇したブドウは、発酵後に従来の基準を超えるアルコールを生じさせます。規制当局がこうした現実に応じて例外措置を設けたことは、シャンパーニュという産地が気候の圧力と正面から向き合っていることの証左といえます。

背景

シャンパーニュ地方は北限に近い冷涼な産地として知られ、その気候条件が繊細な酸味と低めのアルコール度数を持つベースワインを生み出す基盤となってきました。しかし近年、夏季の高温化が収穫期のブドウの成熟度に大きな影響を与えており、生産者は糖度管理や収穫時期の見直しを迫られています。2026年の熱波はその傾向をさらに顕著なものとし、生産者団体が規制当局に対して異例の特例申請を行う事態に至りました。今回の政令は単年度限りの対応措置ですが、AOC規定と気候変動の関係をめぐる議論に新たな論点を加えるものとなっています。

出典

  1. Terre de Vins —